CLIコマンド概要
Kova は、AIエージェント向けウォレット管理・送金・決済機能を提供するコマンドラインツールです。このセクションでは、すべてのCLIコマンドの詳細なリファレンスを提供します。
コマンド一覧
Kova は次のコマンドを提供します。役割別に分類しています。
Onboarding
| コマンド | 説明 | 主な用途 |
|---|---|---|
| init | 対話的オンボーディング | ウォレット作成 → チェーン選択 → 拡張 install → エージェント設定 → TOS 同意までを 1 コマンドで完了 |
Wallet / Balance
| コマンド | 説明 | 主な用途 |
|---|---|---|
| wallet | ウォレットの作成・管理 | 新規ウォレット作成、ウォレット一覧表示、詳細情報表示、削除 |
| balance | 残高確認 | ネイティブトークンおよびERC-20トークンの残高確認 |
Transaction(policy-gated)
| コマンド | 説明 | 主な用途 |
|---|---|---|
| send | トークン送金 | ネイティブトークンおよびERC-20トークンの送金(dry-run / broadcast / --gasless) |
| swap | トークンスワップ | DEX 経由のトークン交換 |
| call | 任意のコントラクト呼び出し | ERC-20 transfer / NFT mint / DeFi 操作(--function または --data) |
| sign | 署名(送信なし/送信あり) | EIP-191 / トランザクション / EIP-712 typed data の署名 |
| delegate | ERC-7702 delegation 管理 | gasless 送金の前提となる delegation の設定・確認・取消 |
Setup / Config(owner-only)
| コマンド | 説明 | 主な用途 |
|---|---|---|
| config | 設定管理 | デフォルトウォレット・チェーン設定、カスタムRPC URL、プロファイル確認 |
| policy | ポリシー管理 | 送金制限ポリシーの作成・更新・削除 |
| key | API鍵管理 | API鍵の生成・一覧表示・ローテーション |
| launch | エージェント起動 | credential を環境変数として注入してエージェント(claude / codex 等)を spawn する任意のラッパ(通常は claude を直接起動) |
Inspection / Extension
| コマンド | 説明 | 主な用途 |
|---|---|---|
| status | 全体状態の表示 | wallet / activeProfile / authMethod / policy.enforcement / agent setup の確認 |
| skills | スキル管理(owner-only) | プロンプトベース拡張のインストール・更新・検索 |
| token | トークン管理 | カスタムトークンの追加・一覧・削除 |
| plugin | プラグイン管理(owner-only) | npm パッケージとしての Kova 拡張のインストール・アンインストール |
Compliance
| コマンド | 説明 | 主な用途 |
|---|---|---|
| terms | 利用規約(TOS)管理 | TOS 同意状態の表示(show)。同意フロー自体は init または middleware 経由で発火する |
コマンド構文の基本
すべての Kova コマンドは、以下の基本構文に従います。
kova <command> [subcommand] [options]例:
# ウォレットセットアップ(対話)
kova init
# 残高確認
kova balance
# 送金(dry-run)
kova send --name my-wallet --to 0x742d35Cc6634C0532925a3b844Bc9e7595f0bEb --amount 1.0 --token USDC共通オプション
多くのコマンドで共通して使用されるオプションです。
| オプション | 説明 | 使用例 |
|---|---|---|
--name <name> | ウォレット名またはID | --name my-wallet |
--chain <chain> | チェーン名(send / call / sign 等では必須。デフォルトチェーンの概念は廃止) | --chain ethereum, --chain base |
--token <symbol> | トークンシンボル(省略時はネイティブトークン) | --token USDC, --token ETH |
出力形式(pretty / JSON)
対話端末(TTY)では人間向けの整形表示、パイプ・リダイレクト・CI・AI エージェント経路(非 TTY)では JSON を出力します。--json で JSON を強制、--pretty で整形表示を強制、KOVA_JSON=1 で環境変数から JSON を強制できます。JSON の構造は次のとおりです。
成功時の出力形式:
{
"ok": true,
"data": {
// コマンド固有のデータ
}
}エラー時の出力形式:
{
"ok": false,
"error": {
"code": "ERROR_CODE",
"message": "エラーメッセージ"
}
}よくあるエラーコード
以下は、複数のコマンドで共通して発生する可能性のあるエラーコードです。
| エラーコード | 説明 | 対処法 |
|---|---|---|
WALLET_NOT_FOUND | ウォレットが見つからない | kova wallet info で現在のウォレットを確認 |
CHAIN_NOT_SUPPORTED | チェーンがサポートされていない | サポートチェーン一覧を確認 |
INVALID_PARAMS | 無効なパラメータ(未対応トークン・アドレス形式違反など) | エラーメッセージで該当箇所を確認、必要ならサポートトークン一覧を参照 |
INVALID_PARAMS | 無効なパラメータ | コマンドの構文とオプションを確認 |
OWS_ERROR | OWSエラー | ウォレットファイルの整合性を確認 |
POLICY_DENIED | ポリシーによる拒否 | kova policy list でポリシー設定を確認 |
POLICY_TAMPERED | ポリシーの改ざん検知 | ポリシーを再作成する |
CREDENTIAL_REQUIRED | 認証トークンが必要 | kova init で credential を config に保存 |
INSUFFICIENT_BALANCE | 残高不足 | kova balance で残高を確認し入金する |
詳細なエラーコードと対処法については、エラーコード一覧を参照してください。
使用フロー例
典型的な Kova の使用フローを以下に示します。
1. オンボーディング(推奨)
# 対話的にウォレット作成 → チェーン選択 → 拡張 install → エージェント設定までを完了
kova init2. 残高確認
# 全チェーンの残高確認(native / USDC / USDT / JPYC 等を一覧表示)
kova balance3. 送金(dry-run → broadcast)
# dry-runで送金内容を確認
kova send --name my-wallet --to 0x742d35Cc6634C0532925a3b844Bc9e7595f0bEb --amount 1.0 --token USDC --chain base
# 確認後、実際に送金
kova send --name my-wallet --to 0x742d35Cc6634C0532925a3b844Bc9e7595f0bEb --amount 1.0 --token USDC --chain base --broadcast4. ポリシーとAPI鍵(高度な使用)
# ポリシーファイルを作成(例: policy.json)
# 送金制限を定義
# ポリシーを作成
kova policy create --file policy.json
# 既存 API 鍵を新ポリシー反映で再発行(OWS 側で旧鍵は revoke される)
kova key rotate --name agent-keyAIエージェント統合
Kova は、AIエージェント(Claude Code、GPT、Gemini等)との統合を前提に設計されています。スキル(kova skills install)を使用することで、自然言語でウォレット操作が可能になります。
例:
- “ウォレットをセットアップして” →
kova init - “残高を確認して” →
kova balance - “0x…に10 USDCを送って” →
kova send --name my-wallet --to 0x... --amount 10 --token USDC --chain base --broadcast
詳細は、AIエージェント統合ガイドを参照してください。
セキュリティのポイント
Kova を安全に使用するための重要なポイント:
- dry-runデフォルト:
sendコマンドは、--broadcastフラグを明示的に指定しない限り実送信されません。 - ポリシー制御: API鍵にポリシーを関連付けることで、送金額やチェーンを制限できます。
- ローカル保存: ウォレットはAES-256-GCMで暗号化され、
~/.kova/wallets/にローカル保存されます。 - パスワード管理: ウォレット作成時のパスワードは安全に管理してください。
詳細は、セキュリティガイドを参照してください。
次のステップ
- 初めての方:
kova initで対話的にセットアップ、またはウォレット作成から個別に始めましょう - 送金したい方: send コマンドを確認してください
- AIエージェント開発者: AIエージェント統合ガイドを参照してください
- エージェント起動:
kova init後はclaudeを直接起動するだけで Kova を使えます(環境変数を sanitize したい場合は任意でkova launch) - 高度な設定: config コマンド、policy コマンド、key コマンドを確認してください
関連項目
- Core Concepts: ウォレット - ウォレットの仕組みを理解する
- Core Concepts: チェーンとトークン - サポートチェーン・トークンを確認
- Core Concepts: セキュリティ - セキュリティのベストプラクティス
- Guides: 送金・受取ガイド - 送金の詳細手順
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